踊り続けよう煌めく世界

しがないダンス経験者がTravisJapanにハマった話。

TravisJapanがLA2日目で結果を出した。

TravisJapanが土曜日に旅立ったと聞いて、私は1人+81を見ながら泣いていた。その+81の動画はWODチャンピオンのN'ismさんに振付していただいたものだった。本当に行くのだと寂しい気持ちに覆われた。ダンスは儚さと憂いがよく表現されていて余計に泣けてきた。

そして日曜日、ちゃかちゃんのインタビューが載ってるステナビを読んだ。ちゃかちゃんがWODに対してとても現実的に捉えていて、やはり安定と信頼の宮近海斗だと思った。

読んだ後もWODのことが気になり落ち着かず、ひたすら+81の再生リストを回していた。そして深夜にこんなことを思った。

CalinさんにSISさん、LUCIFERさんは本当に魅せ方が上手い。そして大きい。トラジャも上手くてカッコ良いのだけど、彼女たちと並ぶと少し物足りなさを感じていた。

そして、その直後に思ったのがこんなこと。

厳しい世界でもどうか認められてほしい。今すぐには見られなくても、どうにか認められて、日本にいる私にも見られるものになってほしい。というのが昨晩の願いでした。

 

そして、今日。なんとTwitterでTravisJapanのWOD動画が見られてしまった。

なんてすごい時代なんだ。

この時代にロスに行ったトラジャの優勝だと思った。

 

 

 

さて…ここからが本題です。

ここからは、私の正直な感想を綴ります。今回はダンサーとしてのTravisJapanを見つめました。

超個人的な意見なので、どうか温かい目でお願いいたします。

 

・作品構成

前半は日本からロスにやってきたダンサー、後半はジャニーズを背負ったアイドルであった。狐のお面にメンカラの着物を羽織る。まさに日本、和。その下にはトラジャの黒金衣装。黒金衣装は東京ドームでもとんでもなく輝いていた。

ちなみに私は以前、こんなことをちょうど考えていた。

ロサンゼルスにいる以上、現地のダンサーと同じことをやっても目に留まらないと、正直思っていたので、この戦略は素晴らしかった。さすがコレオグラファー宮近海斗である。

ちなみに、着物キツネTravisJapanは最強であった。7人しかいないのに、舞台空間いっぱいを使い切るダンスの動きの大きさ・量・スピード。加えて、フォーメーション移動でもしっかり魅せられていた。7人しかいないのに、こんなに展開できるとは想定外。一番印象が強かったのは、のえるバク転土下座からの狐の群。首の動きだけで十分魅せられる。とんでもないダンサーたちである。

ただ…この着物キツネTravisJapanがあまりにも良すぎたので、もう少し前半の世界観を長めにしてほしかった。せっかく日本を、ジャニーズを売りに来たのだから(あ、修行がメインで売り込みメインではないかもしれないか…)、もう少しゴリゴリに「和」を出してくれても良かった気がする。着物を羽織ったからには、腰を落としてすり足で歩いてみるとか、春なので桜を思わせる振りを取り入れるとか、遊んでくれても良かった気がする。あとは、狐のお面ってやっぱり怖いと思うんだよね。あと、顔がわからない方がダンスはシンクロして見える。JUMPお兄さんの狼青年が、「え?この人たち誰?すご!」となったのと同じように、顔を隠して踊るというのは作戦としては大いにアリ。特にトラジャは、アイドルなので顔が命だから、踊りで顔が勝ってしまうことがあり、そういうときはダンスがシンクロしづらい。(それが魅力なので難しいんだけどね)

そして、衣装を脱ぐところで失敗したせいもあるとは思うけど、作品の流れがよくわからなかったのは惜しい。というか、前半であんなに世界観を作り上げたのに、後半はただのTravisJapanだった。それはそれで大好きだからもちろん良いのだけど、前半と後半の繋がりが見えてこなくて、作品一本を通して統一性がないように感じられた。虎者の一幕と二幕のような感じだった。良くない言い方をすると、後半はアイドルに逃げてしまった印象を受けた。顔も見えて、動きも歌割りに合わせて(?!)個がかなり出てきたので、シンクロになってない。でも、私はアイドルのTravisJapanが見られてとても嬉しかったという話を後ほど書きます!

 

・作品の完成度(主に練習の「質」の話)

BSフジの6時間創作がとても生かされている。きっと少なかったであろう練習期間で、他にも様々なダンスを踊りながら、コンテスト用のダンスをこのレベルに仕上げてきたことには頭が上がらない。

ただ…本戦のことを考えると、練習量が少ないのは踊りの精度と衣装さばきで丸わかりであった。ダンスの世界では、衣装の失敗は踊りの失敗とイコールである。本戦にはダンスを洗練しまくった人たちがやってくる。衣装も踊りの一部として着こなしてくる。特に日本がこれまで高い評価をされてきているのは、とんでもない練習量によって仕上がった作品のとんでもなく高い完成度である。短時間でいろんなことに取り組むことも、いろんな刺激を受けられて良いのだけど、本戦に向けては一つの作品を深く長く掘り下げる作業をしても良いと思うし、それをやり遂げたとき、TravisJapanのダンスがどんなものになるのかとても気になるところです。

 

・衣装について

実は私、ダンスの先生に「あなたは衣装のおかげで入賞したのよ」と言われた過去がある。そして、この言葉は結構トラウマになっていた。なので、ダンスの世界で黒金衣装がどのように評価されるのかはとても興味があった。結果はなんとベストコスチューム賞である。やはりお金があるのは強い。残念ながら普通はあんな衣装は用意できないのである。そしてこの結果は、ジャニーズの衣装がステージ衣装として一流であることを世界に知らしめた。キラキラで非常に舞台映えしている。思えば、あの東京ドームであんなにも輝いたのだから、今後どこのステージに行っても輝くに決まっていた。

しかし…あの衣装で戦うならば、やはりマイケルばりに踊ってほしいとも思ってしまうのが、私の欲張りなところである。

 

・ダンサーとアイドルの二面性

私的には、ダンスの大会に出るのだから、ダンサーとして大会に挑んで欲しかった。しかし、トラジャはダンサー要素を出しながらも、アイドルとしてステージに立っていた。これは意外にも私にとって嬉しい誤算であった。トラジャ〜🥰🥰🥰ってなった。私がトラジャにハマったのはただのアイドルじゃないからだけど、やっぱりアイドルのトラジャが好きだった。トラジャのダンスが大好きだけど、トラジャのアイドル姿も大好きだった。再認識、私はトラジャ担だしジャニオタになったらしい。でもダンスの大会だからやっぱりダンスが見たいのがダンス経験者の端くれなのである。

 

・日本ではないLAという地

やはりダンスに開けている、というのが会場の雰囲気から伝わってきた。日本の大会では、きっと大会出場者の関係者たちで客席が埋まるけど、LAはそうではない気がした。そして、観客は声を出してよい。アイドルのTravisJapanにとって、お客さんからの歓声は絶対に自分たちのプラスの力になったはず。オーディエンス賞がその証拠だと思う。

 

・今後の課題(超個人的見解)

動きがずっと速かった印象なので、もっとスローな時間も作ると、メリハリが出て良いと思う。そして、こんなこともできるのに、あんなこともできるのか!!!ってなるはず。本当は何でもできるTravisJapanだからもったいない。特に後半は、舞台全体がずっと高い位置で埋められていて、動き続けてる印象だったので、もう少しメリハリがほしい。

本気で勝ちたいならアイドルを封印してほしい気もする。しかし、トラジャは別にダンサーとしてロスに修行に来たわけでないし、TravisJapanを大きく確立させるためだとするなら、アイドルを封印したらトラジャの良さを一つ隠すことにつながる気もする。ここの線引きは非常に難しいところ。なので、アイドルを出しつつもダンサー顔負けのダンスができるように修行してほしい!そして観客を虜にしておいで。

後半は上半身でしか踊れてない(振り付けの影響もあるけど)から、踊る体力はもっともっとつけた方が良さげ。歌いながら踊る筋力と踊り続けるだけの筋力は違うものだろうから、踊ることだけに振り切ってしまうのは難しいかもしれないが、ここの使い分けができると最強だよね。あと、辛くなると顔とか腕とかで誤魔化しがちだから、足腰は頑張った方が良いし、低い姿勢やフロアも欲しい。やはり、前半と後半の差をもう少し減らしたい。

今回の作品でいくのであれば、やはり作品の流れというか一貫性はもう少し考えてほしい。(すごい雑な例になるけど)例えば、最初はみんな狐で個がなかったところから、各々が自分を出していく…とかね。とりあえず、着物を脱ぐ・お面を外すということに動機を持たせること。そして、黒金になってからはマイケルジャクソン寄りのアイドルになって、もっともっと個を出しながら、揃えるところではバチッとシンクロさせること。

 

・日本にいなくても日本で知名度が上がる時代

タイムラインは1位がアカデミー賞、2位3位がトラジャのWODに関することだった。トレンドを覗いてくれた人の目に必ず留まったはずだし、アカデミー賞の次なら尚更である。日本いるトラジャ担がトレンド入りをさせられれば、今後もロスにいようが日本でのトラジャの知名度が上がる未来が見えた。

そしえTravisJapanは英語発音がマジでカッコ良い。Japanが名前に入ってることがこんなにすごいことだと思わなかったし、その素晴らしさを実感した今日だった。ところで、私たちは今後、略すときにはトラジャではなく、TJにした方が良いかもしれない?(いや、トラジャと呼びます)

 

 

 

最近、ダンス界隈に復帰しつつある身でして、どうしても言語化したくなってしまいました。ただファンとしてトラジャのパフォーマンスを楽しめば良いのに、変に熱が入ってしまいました。とにかく、TravisJapanはとても良かったよ。大好きだよ。正直なことを言うと…素晴らしすぎて、素直に羨ましいを超えて、嫉妬してしまったよ😢そして、それが評価されたことにも尊敬では済まない気持ちになりました。

せっかくなので本戦に向けて、自分たちのオリジナリティというか、「TravisJapan」というジャンルをダンスの世界に作り上げる気持ちで踊ってきてほしいな、とひっそり思っています。他の誰にも真似できない唯一無二のものをぜひ。今後がとても楽しみで仕方ないです。